【助産師が教える妊娠中に助かる夫の行動】
妊娠おめでとうございます
も束の間。
妊娠したら妻が変わった…
妻が最近不機嫌だ。
イライラしている。
いきなり繊細になった。泣いている。
疲れている。
妻にどう対応したら、
どう自分が行動したら良いか分からない方。
この先、パパとして頑張るぞ!な方。
が読んだら
納得して行動できる
【妊娠中に助かる、気が効く夫の行動】
をお伝えします!
1.妊娠したらなぜ妻が変わったか
2.夫としての具体的行動
3.妻への声のかけ方
4.全てのイケメン夫さんへ
妊娠したらなぜ妻が変わったか
・妊娠でホルモンバランスが変わった
・「つわり」や妊娠に関わるトラブルで体調が悪い
・お腹の中でちゃんと赤ちゃんが育っているか、や 出産が怖い、育児ができるか、などの不安を抱えている
・妊娠に伴ってストレス解消となっていた行動(飲酒やカフェイン、喫煙など)が制限されている
・妊娠で“やりたい事”と“出来る事”のギャップが生じている
など、妊娠前と妊娠後でこんなにも身体的にも精神的にも社会的にも変化が現れるんです!!
想像していた妊娠生活とは違う方も少なくありません。
妻は妊娠を継続するために自分自身とも戦っています。
何もしなくなった、ではなく“やりたくても出来なくなった”のです。
そして、妊娠、出産、育児は夫婦の共同作業です。しかしながら夫は妻が妊娠する前と行動が変わらないこともしばしば。妻はお腹の中で赤ちゃんを育てることでママになる自覚が芽生えますが夫は心と行動が追いつかないこともあります。
これは“この先も妻の自分だけが育児や家事を背負っていくのではないか?”という妻の不安がイライラの素となります。
夫としての具体的行動
さて!ここからが大切です。
夫のあなたが何ができるのか。
ご提案させていただきます。
つわり中など妊娠中から助かる!
【夫の行動!】
つわりの種類には
- 常に気持ちが悪い、吐きそう、吐いてしまう(吐きづわり)
- 空腹で吐き気を催す、食べていないと気持ちが悪くなってしまうタイプ(食べづわり)
- よだれが出るタイプ(よだれづわり)
- 眠過ぎてなにもできなくなる(眠気づわり)
- ある臭いで気分が悪くなる(においづわり)
などがあります!
つわりは妊娠に伴うホルモンの影響とも言われていますが実際にきちんとした原因は分かっていません。
妊娠してもつわりが無い方もいますし、
つわりが酷過ぎて脱水や栄養不足状態になってしまうと「重症妊娠悪阻」という病名がつき病院で点滴の治療を受ける方もいます。
【ご飯は自分で済ませて欲しい】
炊いた白米の臭いがダメ、という方は多いです。また買い物に出かけることや立ってキッチンで作業することがしんどいです。
臭いづわりの場合は外で済ませてきてくれるか、自分で買ったり作ったり用意して食べて貰いたいです。
ご飯が作れてないときに
『俺の飯は?』『簡単なものでいいよ』はNGワード!!
外で済ませる時は必ず事前に
『今日は外で食べてくるね』
と声をかけましょう!!
【掃除・洗濯・洗い物・ゴミ出し、上の子のお世話をしてほしい】
全部ではなくて良いので、できるところからやって貰えると大助かりです!
妊娠中、眠くなる事は正常なからだの反応です。横になってじっとしている時が1番お腹の中の赤ちゃんに血流が多く流れます。
また、家事の途中で気分が悪くなり中断することもしばしばです。
中断された家事の続きをやってみてください。
仕事から帰ってきて部屋が散らかっていたら
『え?何これ?今日何してたの?』
と言いたくなりますが、NGワード。そこをグッと堪えて
『今日はいつもより辛かった?大丈夫?休んでて』と声をかけて、静かに(文句を言わず)片付けて欲しいです。
妻に「やらなくていい」と言われたら
理由を聞いてみましょう。
(「とにかくやらなくていい」と言われたらやらなくて良いと思います。)
中には“何かをしていると気が紛れる”という方もいます。
妻が家事をこなしていたとしても
『一緒にやるよ』『他にする事はある?』
と声をかけてみてください。
そして『これはいつもどうやっているの?』『ルールはある?』と聞いてみてください。育った環境が違えば家事のルールも違うものです。赤ちゃんが生まれた後の家事分担の練習にもなりますし、あなたのその少しの気遣いでも嬉しいものです。
分からない時は素直に聞きましょう。
慣れてきたら妻から言われる前に自分から進んで家事をしましょう!!妻は《夫に頼む》という行為に気を遣っています。
上の子がいる場合は外へ連れ出して、妻の1人の時間を作ってあげましょう。1人で休む時間や家事を捗らせてあげるのも妻は嬉しいです。
【労いや感謝の言葉をかけて欲しい】
妊娠にともなって制限がかかったり、体調が悪くなったりして思うように行動できないことがしばしば起こります。それに対して『前の方が良かった』とか『つわりじゃなければ』など妊娠する前と比べるような発言は控えて欲しいと思います。妻自身も“仕方ない”と思いつつも出来ない自分に嫌気がさしたり、悩んだりしています。
普段、当たり前にして貰っていた事は、実は当たり前では無かったのです。お茶を淹れてもらったら『ありがとう』。ご飯が準備されていたら『ありがとう』。(上の)子どもの面倒を見てくれて『ありがとう』。“ありがとう”の大安売りでも構いません。そのうち自然と『ありがとう』が言えるようになりますよ。
また、“頑張って掃除をした、頑張って食事の準備をしたんだろうな…”と思われる場面では『体調あんまり良く無いのにありがとう』『辛いのにありがとう』と労いを一言添えてみてください。
また自分が気づかないうちに妻のつわりや体調が悪くなっていた場合は『早く気づいてあげられなくてごめんね』と一旦謝りましょう。
イケメンほど声かけが上手なんです。
いや、声かけが上手だとイケメンに見えてくるのかも知れません。
【こまめに連絡が欲しい、なるべく早く帰ってきて欲しい】
これは夫婦として当たり前だと思うのですが、“思いやり”です。
心の中でたくさん心配していても
言葉にしたり、行動にしないと半分も伝わりません。
妊娠前と同様に平気で飲みに行くのはやめましょう。
飲み会に参加したとしても一次会で切り上げて家族の時間を過ごす事を選択してみてください。帰る時は必ず『今から帰るよ』の連絡を。
『今日は早く帰る』と意気込んでいたものの、いざ飲み会の場に行くと“まだ飲んでいたい”と思いますが、そこで『ごめん、やっぱり遅くなる』はイライラの元になるので辞めましょう。
遅くなるなら最初から『今日は遅くなる』と言いましょう。
遅くなりすぎたら妻にお土産も忘れずに(笑)
出張などが多い方は『今着いたよ』『これから会議で〇時くらいに終わる予定』『明日は何時の便で帰るよ』など、こまめに連絡を取り合いましょう。
妊娠中から夫にも検討して貰いたいこと
妻は妊娠をしたことで未来の事を想像することが多くなりますが、夫はなかなか実感が湧かず『どうにかなるだろう』と思っていることも少なくはないと思います。
どうにかするのは妻ですか?!夫の自分がどうにかしようと思っていますか?
ここでは妊娠中から是非検討しておきたい事項をご紹介します!!
【ハイテク家電の購入】
自分が家事をしてみて“もっと効率的にならないか?”と考えたり、
物理的に手伝えない場合にはハイテク家電の購入をオススメします。
これから赤ちゃんが生まれてもっと忙しくなります。毎日使用するもので自分も妻も負担が少しでも減るので長い目で見ると良い買い物になるかもしれません!
特に共働き世帯には嬉しいアイテムを紹介します!
お掃除ロボット
これは産後にとっても助かります!妊娠中からの導入もオススメです!
赤ちゃんとの生活は埃や汚れは気になります。
そして、産後のママはホルモンの影響で多少の抜け毛が発生します。
しかし、育児中に隅から隅まで掃除している暇なんてありません。
最近のお掃除ロボットは静かなものが多いので寝ている赤ちゃんも起こさず安心です。
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自動食器洗い乾燥機
持家の方は備え付けされている事も少なくない、今やスタンダードになりつつある家電です。
買った後の外付けにやや手間がかかりますが、
付けてしまえば、慣れてしまえば、とっても楽です。
そして食器の洗い上がりのキュキュッと具合が全然違います。
食器によっては食洗機が使用できないものもあるので注意が必要です。
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全自動乾燥機付き洗濯機
電気代が高いのでは?と思いますが、“干す”と“取り込む”が短縮されること、保育園や幼稚園に行き出すと泥んこになって帰ってくることもしばしば。憧れている方はぜひこの機会に購入を考えてみてはどうでしょう。
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自動調理器
食材を入れてスイッチを押すだけで料理が完成する近未来型家電です。
野菜を買って切るところまでは自分でやる必要がありますが“素材を入れたら火加減などを自分で調整しなくとも一品作れてしまう”という最大の魅力があります!!こどもがいると突然泣いたり、抱っこをせがまれたり、料理の火加減を見ながら調整することさえも難しくなります。
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【マンパワーの確保・調整】
“ワンオペ育児”という言葉が広く知れ渡っていることからも分かるように1人で育児をする、という事は一言で“大変”だけでは表せないくらいの体力や精神力が必要です。できれば週に1日でも2日でも良いのでワンオぺにならない日を設けると格段に生活が回り始めます。
現在、日本では産後のうつや自殺が多いのも問題視されています。
産前から使えるものもありますし、自治体によって補助金がでるものもあります。
例えば、
夫も育児休暇を取得する。
両親、親戚と同居や近所に引っ越す。
産前産後ヘルパー、ドゥーラー、ネウボラ、ベビーシッターなど、地域にいる支援者の派遣を予約、依頼する。
託児してくれる施設や友人などを探す。
保育園の見学に一緒に行く。
なかなか難しい場合も多いですが、妊娠初期の段階から旦那さん主体で下調べをしておくと助かります。一緒に調べるだけでも夫が“育児を共にしていくという自覚があるんだな”と妻は思います。母子手帳にも書いてあることが多いので読んでみてください。
妻への声のかけ方
NGワードとイケメンワードをご紹介します。
【ぐっと堪えて!NGワード!】
ついつい言ってしまいそうなフレーズですが傷ついたり、イライラする元となります!
『妊娠は病気じゃない』
→そうなんです。ですが、つわりが酷くなれば病気です。実は色んな病気やリスクと隣り合わせなんです。
『つわりは辛いよな』と分かってあげる声かけを!
『気持ち悪いなら食べなきゃいい』
→赤ちゃんのためにも何か食べなきゃって思ってるのにそんなこと言わないで下さい。
『少し食べれたね』認めてあげてください。
『食べたり飲んだりしないと赤ちゃんに栄養いかないよ』
→できたらそうしてます。
『何か食べれそう?』と話を聞いて準備をしてあげましょう。食べれなかったら私が食べるから気にしなくていいよ、と伝えてあげましょう。
『時期が来れば治るでしょ?』
→出産するまで続く可能性はゼロではありません。終わりが見えずに毎日気持ち悪い状況を理解してあげる言葉をかけてあげてください。
『辛いな、しんどいな。治ったらなんでも好きなもの食べに行こう。』
『なんで、なにもしてないの?』
→動けないんです。体調が悪いんです。いつもと違うって見れば分かりませんか…。
『大丈夫か?休んでいてね』
『俺の生活はどうするの?ちょっとは俺のこと考えてよ』
『俺の飯は?』
→お腹の中の子と体調が悪い自分の事で精一杯です。自分でどうにかしてください。
妻の身体は今、赤ちゃんを一生懸命育てています。つわりや不調は“赤ちゃんが成長している証拠”と思うことで精神的に支えになっていることも少なくありません。
本当は食べたり飲んだり動いたりしたいのです。ダラけている訳ではありません。
体調不良は赤ちゃんから“からだを休めたほうがいいよ”というメッセージかもしれません。
【今から言える!イケメンワード!】
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なにが辛いか分からない時
『妊娠で○○のこんなに身体が辛くなるとは思っていなかった。今、辛い事は何?教えて欲しい』
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何を手伝えば良いか分からない時
『お腹の中で赤ちゃんを育てながら生活も成り立つようにしてくれてありがとう。家族のために俺も頑張るよ。何か俺にできる事はないかな?』
『正直、何かしてあげたいけど何をしたらいいか分からないんだ。教えて欲しい。』
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妻を休ませてあげたいとき
『赤ちゃんが成長してる証だね。もうママなんだから赤ちゃんのために楽にしてて』
『1人で休んでて(上の子と外出する)』
全てのイケメン夫さんへ
この記事を真剣にここまで読んでくださったあなたは本当に妻想いで優しい夫だと思います。
最後に…
妻の話を聞く時は最後まで“うんうん”と聞いてください。
途中で話を否定したり、反論しないでください。
まずは妻の意見を理解しようとする『〇〇はそう思ってたんだね』と言ってもらえると
“あ、ちゃんと話を聞いてくれてた”
と感じます。
それからIメッセージ(主語が自分)で意見を伝える。『実は僕はこうだと思った。理由は〜』と伝えてください。
そうする事で相手もいきなり不機嫌になることも無いと思います。
あなたの“何かしてあげたい”想いが妻に伝わる事を祈っています。
さとゆか
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